こんにちは。 鈴木貴之(@shiogamabtc)です。
「コピーライティングで最も大事なものは何か?」
そのように聞かれた時、あなたあらどう答えるでしょうか? この問いに対してあなたが答えられるとしたら、それを基準にコピーライターを選ぶことができるようになります。
逆に言えばこれに対する答え方を知らなければ、あなたはコピーライターの良し悪しを図ることができません。良いのか悪いのか分からないままに、あいまいな状態でお金を払わなければいけなくなるでしょう。
コピーライティングについて少し調べてみると、大事なのは「ヘッドライン」とか、「”3つのnot”を克服せよ」とか、「ひとつのメッセージ・市場・成果」だけを伝えるとか、色々なことが言われています。
実際、Google検索の上位に表示されているのはそういう内容です。
それに対して、コピーライティングという概念が発達し、そして数多くの驚異的な結果を文章を書くということから出している人が多いアメリカという国で、最も有名な広告人の一人、David Ogilvy氏はこのように言っています。
良い広告を通るのに必要な特性はいくつかあるが、その中で「Obsessive curiosity and skill in the art of nitpicking.」が最初に来るものだ。
これ、訳すと「異常なほどの好奇心と重箱の隅をつつく(ように必要な情報を発見する)スキル」とでも言うでしょうか。
では、Ogilvy氏はなぜそれらが必要だと言っているのでしょうか? その真意は、
「あなたが売ろうとしているもの、そしてあなたが競合しているものに対してすべての面において調査をすることだけを通して、結果を出すことができる」
ということです。
これはつまり、あなたがコピーライティングを依頼しようとしている人が、どれくらいあなたの事業について、あなたの競合に対して、そしてあなたの顧客に対して興味を持ち、調べるかということです。
もし、そういうそぶりを全く見せないとしたら・・・。
その人をコピーライターとして雇うことは考え直した方が良いかもしれません。
正直に言うと、たくさん質問をしてくる人を嫌がる経営者も多くいます。
しかし、より結果の出せるコピーライターであればあるほど、それこそ”重箱の隅を楊枝でほじくるように”質問をしてくるでしょう。
それは「書く」という行為の前に絶対的に必要な重要な要素なのです。『儀式』と言っても過言ではありません。
優秀なコピーライターはそれらの言葉を情報の海の中から、あなたの理想の顧客にとって重要で、競合と比べても優位性があり、そしてあなたの商品で提供できる要素を見つけていくでしょう。
あなたからの依頼に対し、あなたの情報だけ、ネットから拾える情報だけを元にすぐに文章を書いてしまう。そういうコピーライターは、テクニック依存のコピーライターです。
テクニックを駆使することで短期的な売上は上がるかもしれません。しかしながら、上記のような3つの軸(商品・顧客・競合)を貫く本質的なものを書いているわけではないので、その時しか効果がありません。
しかし、これら3つの軸をしっかりと見極めた上で文章を書くコピーライターは、その時だけではなく長期的に使え、効果のある文章を書くことができます。
文章は目と足で書く
私が遠方のクライアントさんのコピーライティングを依頼された時は、私自身が文章を書くよりも、依頼者に文章を書いてもらうようにお話をしています。
なぜなら、私はそのクライアントさんのお店に訪れることができないことが多いからです(出張費および1日のコンサルティング料を出すことができないクライアントさんも結構いる)。
そういう場合、これからお話するようなことができたい為、その人自身にコーチングをしながら書いてもらっています。ほとんどの場合、それで十分結果が出るのです。
結果の出るコピーライティングを書く上で必要なこととは何でしょうか?
それは、実際のその事業が行われている場所、ないしは商品が製造されている場所、そのサービスが提供されている場所に訪れるということです。
足を使って訪れ、目で見て、感じて、それらの詳細をひとつひとつメモし、またはそこで働いている人、特に顧客と直接やり取りしている人と話をしていくことが大事です(特に重要なのが営業とカスタマーサービスで働いている社員)。
実際、コピーライティングを依頼する経営者や担当者はあまりにも提供している商品・サービスに近すぎて、またはお店や会社に近すぎて、何が顧客に受け入れられているかが分からない、ということがあります。
そういう状態にいる経営者や社員に「御社の優れているところはどこですか?」と聞いても『コピーライティングに必要な情報』を得ることは難しいのです。
真のコピーライターは自分の足を使って、外に出て、実際の商品に触れたり、顧客が使っている様子を見たり、開発者の想いを聞いたり見たりすることで、3つの軸(商品・顧客・競合)を閃く為のアイデアを探っていくのです。
コピーライターの仕事は、座って閃きが来るのを待つことではありません。我々の仕事は、動いて情報を得ることなのです。
それがない状態で文章を書けば、魂がない文章になります。でもそれがあることで、書く文章に魂が宿っていくのです。
優秀な営業マンがしていることをコピーライティングでもする
人を動かす文章を書こうと思った時に何をすべきでしょうか?
私がおススメするのは、『優秀な営業マン』がしていることをまねようということ。
「コピーライティングとは、紙の上の営業マンである」
とはコピーを学ぶものが決して忘れてはいけないことです。そしてそれはつまり、あなたが雇うコピーライターがこの認識を持っていることが重要です。
最も強力なセールスは、疑う余地がなく直接の一対一でのセールスです。
そしてそれは最もコストが高いものでもあります。文章にその役割を担わせる最も大きな理由は、そういう強力なセールスマンを文章に落とし込むことで、具合が悪くて休んだり、文句を言ったり、独立したりという危険性を排除するところにあります。
また、人を動かす力を持っている文章は、それ自体が何にも代えがたい会社・お店の資産となります。それを見せると買ってくれる。そういう文章があったとしたら、あなたはどういう価値をその文章に与えるでしょうか?
一度文章ができれば、あなたは優秀な営業マンに対して持つ心配をしなくなります。上述のようなことに加えて、競合がより良い待遇で引き抜くかもしれない、なんてことにおびえる必要はないのです。
しかし、文章にその力がなければ、この構想は絵に描いた餅です。だから、『優秀な営業マン』と同じことを文章を書く時にも行うべきなのです。
あなたがコピーライターに求めることは、あなたの会社の最も結果を出している営業マン(時にそれはあなた自身であることが多いでしょう)と同じ位の営業力を持つ文章を書くこと。
人間の営業マンにあり、文章にはないアドバンテージは何でしょうか? そうです。人間の営業マンは個性を伝えられることと、見込客の反応を見ながらどういう言葉をどういう順序で言うかを調節できることです。
だから、コピーライターは文章を書く前に『優秀な営業マン』が現場で見込客・顧客と対応している時と同じ知識を持たなければなりません。そして時にはそれ以上の知識が必要です。
何が見込客の購入意欲を刺激しするのか。
これはその中でも最も重要な知識(情報)です。
本当に優秀な営業マンは、商品やサービスについて知るだけではありません。
顧客がどのようにして購入した商品を使っているか。
どういう言葉が顧客の購入につながる気持ちを刺激し、どういうものがそれを刺激しなかったか。
その商品・サービスを紹介した時に、どういう買わない理由を挙げてくるか。買わない理由は何か。そしてそれをどのように(良い意味で)乗り越えているか。
見込客が不安に思うところは何か。疑っている所は何か。信じていないところはどこか。
商品・サービスのどの部分に最も魅力を感じ、どういうところに魅力を感じないのか。
自社の商品・サービスよりも競合のものの方が良いという場合、どうしてそう感じているのか。
過去にあったクレームは何か。それをどう解決したのか。
営業マンがこれらのことを知って営業するか知らずに営業するかで大きな差が出るように、コピーライターがこれらのことを知って文章を書くか知らずに文章を書くかでは大きな差が生まれます。
冒頭でお話したOgilvy氏が「異常なほどの好奇心と重箱の隅をつつく(ように必要な情報を発見する)スキル」が良い広告を作る特性で最も先に来る、と言っている理由がここからも分かります。
顧客・見込客に対して関心があるか。・・・もう愛と言ってしまっても良いかもしれません。
そういうものを持っているか。優秀な営業マンの資質として大事ですが、それはコピーライターも同じなのです。
(だから、コピーライターにも向き不向きな業種が合って、より関心のある分野、知っている分野を書いてもらうとより効果の高い文章ができるでしょう)
良い文章を書くコピーライターは顧客に異常なまでの関心を持つ
これは、コピーライターに依頼をするあなたという顧客という意味ではなく、あなたの顧客という意味です。
つまり、文章を届ける相手に対して、その人がどういう人なのかを深いところまで理解したいと思うものなのです。
だから、顧客がどういう風にあなたの商品・サービスを使っているかはもちろん、それを【使う前・使った後】を比較して、どのような変化が訪れたのかも気になります。
その商品・サービスを売っているあなた以上にあなたの顧客・見込客に詳しい。少なくともそうなりたいと思う。そうなりたいが為に色々と質問をしたり、資料を求めてくる。
もしあなたが依頼しようとしているコピーライターが顧客に関心を持つそぶりを見せない場合、その人はあなたに与えられた情報を元に、テクニックだけで文章を書こうとしています。そこには、小さな売上アップはあったとしてもそれ以上のものはありません。
コピーライターとミーティングを持つとき、彼らがどのようにあなたから情報を得ようとしているかに注目してください。
商品に対しての情報だけだったら? Cレベルのコピーライターです。
商品と競合についての情報だけだったら? Bレベルのコピーライターです。
商品と競合、そして顧客に対しての情報だったら? Aレベルのコピーライターです。
商品・競合・顧客、そして顧客の人生や生活、希望や課題・問題などの深いところに対しての情報だったら? Sレベルのコピーライターです。
創造的プロセスの最初のステップ
時において、Sレベルのコピーライターが質問する内容に答えていくことは、依頼する側にとって痛みを伴うことに繋がります。
なぜなら、「自分の商品・サービスが他よりも優れていると思っていたのに、実際はそんなことはなかった」と気づくことが多いからです。
自分が「これが顧客・見込客が自分を選ぶ理由だ」と思っていた内容が全く関係のないものであることが分かったりするからです。そしてそれは思うよりも多いのです。
そのプロセスで「実はあなたの商品・サービスは競合性がない」と分かったとしたら、怒らないでください。それを知ることはとても大事なのです。そしてそれを知れたことは非常に好運です。
なぜなら、カイゼンすることができるからです。次の行動を取ることができるからです。
他よりも優れていないものを文章の力で他より優れていると誤認させ、売る。これはテクニックとかそういう話ではなくて、詐欺です。
こういう売り方を続ければいずれボロが出て、事業が立ち行かなくなります。
ただ、色々な情報を元に分析をした結果、商品・サービスは優れているけどそれがきちんと伝わっていないという場合。
商品・サービスを分析し、それが持つ強み(と時には弱み)がどうあなたの理想の顧客につながるか、関係性を持たせられるかを考えるのです。これが創造的プロセスの最初のステップです。文章を書く前にやらなければならないことなのです。
Sクラスのコピーライターは書きながら、「もし私がこう言ったら、これを読んでいる人はどう思うだろう?」と自分自身と対話をし、より適切な言葉を選んでいきます(このプロセスの為にも顧客・見込客を知ることがどれほど大事か分かると思います)。
過去に顧客からクレームがあった表現などがあれば、それをあらかじめ教えておいてください。そうすることで、同じ失敗を繰り返さなくて済むようになります。
Aレベル以上のコピーライターがする質問
最後に、Aレベル以上のコピーライターが必ずする質問があるのでご紹介します。
それは、「何をもって成功とし、何を持って失敗とするのか?」というものです。
つまり、成功・失敗を判断する基準を決めることを求めてきます。
単純に文章を書くのではなく、お互いが同意した基準の上で結果の話をしたいからです。
重要なのは、
①文章の目的
②その目的を達成する為の数字(判断材料)
この2つです。
優秀なコピーライターは依頼された文章だけを見ない
まだ他にも必ず行う質問があります。
それは、そのコピーライターが書く文章をどこで使うかという質問と、意図したとおりの行動を読者がしたら次に何が起こるか? です。
もし文章をLPで使うとして、そのLPから何かしらの反応があれば、見込客は何を見て、聞いて、受け取るのか? そこまで突っ込んで聞いてきます。
なぜなら、「目的を達成する為の数字」は得てして売上の向上であったり、見込客数の増加であったりします。そしてその数字は実はその文章だけでは最大限の結果を得られないことが多いのです。
例えば、LPのコンバーション率が7%(100アクセスあったら7人が反応する)だとして、その後の対応で30%差が出たらどうなるでしょう? 下記に数字を出してみたいと思います。
A. 1000アクセスx7%x50%=35人
B. 1000アクセスx7%x20%=14人
このケースでは21人の差が出ました。
もし顧客生涯価値(LTV:顧客になってから離脱するまで平均してどれくらい購入してくれるかを計算した数)が10万円だとしたら。210万円の差となります。
もしそれが100万円だとしたら、2100万円の差となります。
逆に1万アクセスだとしたら、210人の差(=10万円で2100万円の差)となります。
だから、Sクラスのコピーライターは、与えられた文章だけではなく、プロジェクト全体の文章を書きたいと思うのです。
もしそういう風に話をしてきたら、その分値段は高くなりますが、単価によってはその「高い文の値段」なんて問題にならないくらいの結果を得られることが多いのです。
さて、ここまで書いた来た内容をまとめます。
【見極めのポイント】
①3つの軸(商品・顧客・競合)から文章を書こうとしているか?
②足を使って情報を得ようとしているか?(パソコンの前だけで文章を書いていないか?)
③あなたの顧客・見込客について知りたいという素振りを見せているか? どれくらい深く知りたいと思っているか?
④文章から結果を得るために必要な適切な質問をしているか?
これらのことを意識してコピーライターを雇えば、あなたが欲しい結果、時にはそれ以上のものを手にすることができるでしょう。
ぜひ参考にして頂ければと思います。
自分で文章を書きたい、という時。重要なのは『準備』であることをお伝えしてきました。
ただ、何を準備したら良いか分からない。ということもあると思います。
その為に、『準備』を徹底的に、余すことなく、忘れている所が内容にできるホワイトペーパーを作成しました。
ここで紹介されている32の質問。これにしっかりと答えることで、より良い文章を書けるようになるでしょう。
コピーライターに依頼する時にも参考にできます。
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